「親が困っているけれど、家まで行ってあげられない」
「電話で説明しても、なかなか伝わらない」
離れて暮らしていると、こんな場面に出会うことがあります。
スマホのことで困っている親を、すぐ駆けつけて手伝ってあげられない。そのもどかしさは、誰もが感じるものです。
でも、安心してください。離れていても、家族にできることはたくさんあります。
この記事では、遠隔で親のスマホを上手にサポートするコツを、やさしくまとめました。
離れていても、親のスマホは手伝える
具体的な方法に入る前に、知っておくと気持ちが楽になることをお伝えします。
近くにいなくてもできることは多い
「実家まで行かないと、ちゃんと教えられない」と思いがちですが、そんなことはありません。
電話とLINEさえあれば、こんなことができます。
- 操作のやり方を、一緒に確認しながら教える
- 画面の様子を、ビデオ通話で見て判断する
- 困りごとに合った記事のURLを送って、一緒に読む
- 連絡先や設定の見直しを、遠くから手伝う
むしろ、近くにいるときと違って「自分で操作してもらいやすい」という、遠隔ならではの良さもあります。
隣にいると、つい家族が代わりに操作してしまいますが、遠くからだとそうはいきません。結果として、親が自分で覚える機会が増えます。
まずは落ち着いて話すことが大切
親から「困った」と連絡が来たとき、家族のほうも焦ってしまいます。
でも、こちらが焦ると、親はもっと焦ります。
まず深呼吸して、「大丈夫、一緒に確認しよう」と一言かけてあげてください。
この一言だけで、親はぐっと落ち着きます。
遠隔サポートで何より大切なのは、操作の知識ではなく、「一緒にやっているよ」という気持ちが伝わることです。
まず準備しておきたいこと
いざというときに慌てないために、普段から準備しておきたいことが3つあります。
LINE の通話やビデオ通話ができると助かる
遠隔サポートでいちばん役立つのが、LINEのビデオ通話です。
顔を見ながら話せるだけで、お互いに落ち着けます。
画面を見せてもらえれば、隣にいるように手伝えます。
まだビデオ通話を一緒に試したことがない方は、ぜひ最初の1回を一緒にやってみてください。
やり方はこちらの記事にまとめています。
契約会社や使っている機種をざっくり把握しておく
親が使っているスマホについて、家族が知っておくと役立つ情報があります。
- iPhone か Android か
- 機種の名前(○○Pro、○○Galaxy など)
- ご契約の携帯電話会社(ドコモ、au、ソフトバンクなど)
これらが分かっていれば、操作方法を調べたり、ショップに相談したりするのがスムーズです。
帰省したときに、メモしておくと便利です。
「全部を完璧に把握する」必要はありません。ざっくりでも知っているだけで、対応の速さが変わります。
困ったときの連絡先を決めておく
親が「何かあったときに、誰に連絡するか」を、あらかじめ決めておくのもおすすめです。
- 1番目に電話してほしい家族
- 家族につながらないときの2番目の連絡先
- 携帯電話会社のお問い合わせ番号
こうした連絡先をまとめた紙のメモを、親に渡しておくと安心です。
作り方はこちらの記事をご覧ください。
電話で手伝うときのコツ
ビデオ通話が使えないときは、普通の電話で手伝うことになります。
このときは、伝え方にちょっとしたコツがあります。
一度に1つずつ伝える
つい、「ここを押して、次にここを開いて、それから設定を変えて…」と一気に説明したくなります。
でも、電話越しではそれは伝わりません。
「まず、ホーム画面に戻って」
(戻れたら)「次に、設定の歯車のマークを押して」
(押せたら)「次に、画面を下にすべらせて」
このように、1つずつ確認しながら進めるのが鉄則です。
急がば回れ、です。一度に伝えるよりも、結果的にずっと早く解決できます。
ボタンの場所を具体的に言う
「設定アプリ」「通知センター」といった言葉だけでは、親には伝わりません。
代わりに、見た目を具体的に伝えるようにしてください。
- 「歯車みたいな、ねじのマークだよ」
- 「画面の右上に、青い丸のマークがあると思う」
- 「LINEの緑色のアイコン、その中に入って」
言葉ではなく、形と色と場所で伝える。これだけで、伝わるスピードが大きく変わります。
うまくいかなくても責めない
何度伝えても、親が違うところを押してしまうことがあります。
そんなとき、つい「そこじゃない!」「違う、こっち!」と強く言ってしまいがちです。
でも、こうした言い方は親を萎縮させてしまい、操作がもっと難しくなります。
代わりに、こんな言葉を使ってみてください。
- 「あ、私の言い方が分かりにくかったね、ごめん」
- 「もう一回、ゆっくり言うね」
- 「焦らなくて大丈夫だよ」
失敗しても、家族のせいにするくらいの気持ちでちょうどよいです。
詳しい伝え方のコツは、イライラしない伝え方のコツにもまとめています。
ビデオ通話で手伝うときのコツ
ビデオ通話を使えるなら、電話よりずっと手伝いやすくなります。
3つのコツを覚えておくと、便利に使えます。
画面ではなく手元を見せてもらう
ビデオ通話で「画面を見せて」とお願いすると、多くの場合、親の顔がアップで映ります。
これだと、肝心の画面の様子が分かりません。
そんなときは、こうお願いしてみてください。
「もう一台、別のスマホかタブレットがあったら、それでビデオ通話して、こっちのスマホの画面が映るように向けてくれる?」
家にスマホが2台あるご家庭なら、これで画面の様子を直接見られます。
1台しかない場合は、画面の写真を撮って(スクリーンショット)、LINEで送ってもらう方法もあります。
一緒に同じ画面を開く
ビデオ通話で話しながら、こちらのスマホでも同じ画面を開くと、説明がぐっと楽になります。
「私のスマホでもLINEを開いてみるね」
「右上のこの歯車のマーク、見える?」
こちらが目で見ながら指示を出せるので、迷わせずに案内できます。
これは隣にいるよりも、ある意味で効率的なやり方です。
分からないときはいったん止める
ビデオ通話の途中で、こちらも分からなくなることがあります。
親の機種と自分の機種が違ったり、設定の場所が変わっていたり。
そんなときは、無理に答えようとせず、いったん止めましょう。
「ちょっと調べるから、5分待ってもらってもいい?」
調べてから答えたほうが、結果的に正確で、親も安心します。
「すぐ答えなきゃ」と無って間違ったことを伝えると、かえって親を混乱させてしまいます。
こんなときは無理せず別の方法へ
遠隔でサポートしようとしても、限界がある場面もあります。
そんなときは、無理せず別の方法に切り替えてください。
何度やっても伝わらないとき
同じ説明を何度繰り返しても、親が手を動かせない。
お互いにイライラしてきた。
そんなときは、いったんやめるのが正解です。
「今日はここまでにしよう」
「ちょっと別のときに、改めてやろうか」
疲れた状態で続けても、いいことはありません。
時間を置けば、お互いに落ち着いて、また向き合えます。
お金や個人情報が関わるとき
銀行のアプリ、クレジットカード、契約の変更など、お金や個人情報が深く関わる操作は、遠隔サポートでは慎重に進めてください。
こうした操作でミスをすると、被害が大きくなる可能性があります。
無理に電話越しで進めるよりも、近くのご家族や、携帯電話会社のショップに同行してもらうほうが安全です。
「電話だけで進めるのは、お互い不安だね。今度ショップ行こうか」と提案するのも、立派な選択です。
ショップや近くの家族に頼るほうが安全なとき
こんな場合は、ショップや近くの方に頼るほうが安心です。
- 機種変更や、料金プランの変更
- キャリアの変更(ドコモ、au、ソフトバンクなど)
- 新しいアプリのお金がかかる手続き
- スマホ自体が動かない、故障の疑いがある
携帯電話会社のショップは、使い方の相談を無料で受けられるところがほとんどです。
「自分が全部教えなきゃ」と抱え込まず、プロに頼ることも大切な選択です。
ご家族の方へ
遠隔サポートをするご家族自身のために、最後にお伝えしたいことがあります。
サポートは完璧でなくてよい
「親のスマホのことは、自分が全部見なきゃ」と思っていませんか。
その気持ちは素晴らしいものですが、すべてを一人で背負う必要はありません。
仕事も、生活も、ご自分のご家族もある中で、親のサポートまで完璧にしようとすると、必ずどこかで疲れてしまいます。
「全部教えなきゃ」ではなく、「困ったときに、立ち戻れる場所を作ってあげる」くらいの気持ちで十分です。
このサイトのよくある困りごとのページを、親のスマホにブックマークしておけば、それだけでも親自身が一人で対処できる範囲が広がります。
一緒に確認するだけでも十分助けになる
遠隔サポートで、すべての問題を解決できなくても大丈夫です。
むしろ、「電話で一緒に画面を見て、一緒に困ってあげる」だけでも、親には大きな助けになっています。
「一人じゃない」と感じられる安心感は、結果的に親が自分でスマホを触る勇気にもつながります。
解決できたかどうかよりも、「一緒に向き合った」という時間こそが、いちばんの価値です。
家族で支え合うときの考え方は、家族で支えるスマホのページにまとめています。
最後に
離れて暮らしていても、親のスマホをサポートする方法はたくさんあります。
大切なのは、「一度に1つずつ、ゆっくり伝える」
「責めずに、一緒に進める」
「無理なときは、ショップや近くの方にも頼る」
この3つを覚えておくことです。
完璧なサポートを目指すよりも、「困ったときに連絡できる相手がいる」という安心感を、親に届けてあげてください。
それだけで、親のスマホ生活はぐっと豊かになります。
家族で支えるための記事は、こちらにもまとめています。少しずつ、ご活用ください。
親にスマホを教えるコツ
イライラしない伝え方のコツ
親に渡せる連絡先メモのつくり方
親と LINE のビデオ通話を始める手順
家族で支えるスマホの記事をもっと見る
遠隔サポートのいちばんの味方は、LINEのビデオ通話です。まだ親御さんと一緒に試していない方は、最初の1回を一緒にやってみてください。
LINE のビデオ通話を始める手順を見る